| 選考委員選評 |
| 高畑京一郎 |
時代小説として読んでも違和感のない文章。そこに混じる魔法的なギミックの面白さ。キャラクターも面白いし、それぞれの立ち位置やものの考え方もしっかりと書き分けられている。総合的に非常に高い完成度だと感じた。幕末という事で、今後の流れや新たな登場人物は予測できるが、それらをこの作者がどう料理していくのか、逆に興味をそそられる。
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| 時雨沢恵一 |
歴史小説でいて、魔法という嘘がしっかりと描かれていて、メインキャラクターの二人が魅力的な楽しい作品でした。この先の素早い続編を期待します。実はこの作品、編集部の考えとしてはメディアワークス文庫で推されていました。ですが私を含め審査員側から電撃文庫で出すことを提案され、大賞に推されたという経緯があります。関わって三回目の大賞として、前二回とはまた違った作品を選べたと思います。
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| 佐藤竜雄 |
上質な語り口、加えて魔法と呪術の対比など、歴史ファンタジーではなく忍法帖的な要素も多々あり、電撃には珍しい傾向の作品。問題はこの作品を何処に位置づけるかで他の作品の評価がガラッと変わってしまうという点で、正に今回の台風の目という感じ。MW文庫大賞候補として考えた場合には、もう少し大人っぽい要素を増やした方がいいのではと思っていたので、電撃大賞として推しました。
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| 豊島雅郎 |
2010年に流行りそうな予感の「幕末モノ」。とにかくキャラクター設定に魅せられました。胸キュン、ドキドキ、ベタベタ、女子萌え、悪者がすぐに判る(笑)…… 今からシリーズ化されることを期待しています。また、筆者の文章能力の高さにも感心させられたので、他の作風の作品も読んでみたいと思いました。今回の栄えある大賞受賞を糧に、更なる飛躍を期待しています。
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| 鈴木一智 (取締役・第2編集部 統括編集長) |
過不足無い文章、時代モノに西洋ファンタジー要素を組み込んだユニークな設定、起承転結が明確で起伏に富んだストーリー、きちんと個性付けされたキャラなど、評価項目の全てが高得点で小説として非常にバランスのとれた作品です。ライトノベルと一般文芸の両面から議論された本作ですが、この事はむしろ作者の汎用性の高い筆力を証明していると言えるでしょう。
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