第16回 電撃大賞 入賞作品

銀賞
黒銀 (京都府)
想定電撃文庫作品 「AHEADシリーズ 終わりのクロニクル」


プロフィール
京都生まれの京都育ち、F1とアニメをこよなく愛する生粋の関西人。現在は某大学の博士過程で理論化学を研究中。テーマは酵素反応の理論的研究。日夜研究に励んで… はいないかも。そんな感じであんまり絵とは関係ない道を歩んできたんですけど、大学に入ってなぜか絵を描き始め(すなわちオタク道に目覚め)、今に至ります。 これからも研究と絵を程々にバランスよく進めていくつもりです。

受賞者コメント
このような過分な評価をいただき、本当に光栄です。今回の作品を仕上げるのに多くのアドバイスをいただいた、弟妹、研究室の先輩、大学の後輩、そして絵描き仲間たちには本当に感謝です。私の絵は映画のコンセプトアート、とりわけスターウォーズの世界観に多大な影響を受けており、「終わりのクロニクル」をテーマに選んだのは、そういった私のSF的な作風を前面に出そうと思ったためです。その時の私の持てる画力のすべてをたたきつけたつもりなのですが、それが評価されたことは本当にうれしく思っています。

選考委員選評
天野喜孝
カラーのオリジナルイラストは、一枚絵としての完成度の高い、独自の世界観を持った作品だったと思います。特にメカとキャラとのバランスが面白いですね。この世界からどんなキャラクターやメカを生み出すのだろう、と想像力をかき立てられました。モノクロイラストの題材は、もっと魅力的に描けるシチュエーションを選んだ方が良かったかと思います。また、人物はバランスが取れていて良いとは思いますが、強烈な個性が感じられなかったのが残念です。

出渕裕
メカとパースペクティブでアピールしようという意気込みを買いました。ただし、この背景が都市なのか工場なのか、どこを描こうとしているのか分からないのは難点ですね。パースペクティブについては、効果のない使い方になってしまっているのが気になりました。例えばモノクロで図書館を描いたイラストは、縦で広角を使うよりも横で使って「広さ」を表現すべきだったのでは。どういうものを表現するのか考えてから、どんな効果を使うのか計算するようにした方がいいかもしれません。キャラクターについては、もっと個性や華があるといいなと思います。

衣谷遊
とても細かく描かれたメカに惹かれました。カラーイラストが魅力的だったと思います。ただ、全体的に細かく丁寧に描かれすぎているために散漫なイメージになってしまっています。パーツを絞ったり構図の取り方を工夫することでもっとまとまった印象になるかと思います。キャラクターに関しても、もう少し表情のメリハリがあればより魅力的になったかと思います。

緒方剛志
カラーイラストは背景のメカをとても細かく描く努力は素晴らしいと思うのですが、奧を明るくして手前はもっと暗くするなど、メリハリを付けて欲しかったです。また、キャラクターのデッサンの狂いが気になりました。モノクロは二点透視・一点透視で線を引いて、その上にキャラクターを配置しているのかと思いますが、パースに忠実なだけでは得られない、もっと見栄えの良い描き方があるはずだと思います。そこの追及をしてみて欲しいですね。

鈴木一智 (取締役・第2編集部 統括編集長)
綿密にメカを描き込んだカラーイラストや、実験的な構図に取り組んだモノクロイラストなど、独特の手法で世界観を表現しています。キャラのフォルムや空間の取り方に若干の不安定さはあるものの、熱意とこだわりを感じさせる制作姿勢に好感が持てました。明確な指向性を持った方ですので、どんどん描いて画力を磨いていく事で更に個性が際立ってくるでしょう。





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