| 選考委員選評 |
| 高畑京一郎 |
ストーリーの構造は、実にシンプル。だが、常に先が気になるような造りになっていて、読者を飽きさせない。また、試合の場面一つ取ってみても、スピーディな描写なのに個々人の動きまでちゃんと分かるあたり、文章力の高さを感じた。主人公の憧れである水沢先輩の凄さが読者に体感できない点と、バスケットの神髄を究めたかのような主人公の物言いが、高校一年になったばかりという年齢にそぐわない点は、少し気になった。
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| 時雨沢恵一 |
九作品の中で、最初に見たときにそのタイトルが最も意味不明で、言われて分かると “なるほど” と納得できる作品でした(籠球と休部でOKでしょうか?)。私はバスケットについては人並み以上に詳しくないのですが、面白く読めました。電撃にはあまり多くないスポーツ物としての活躍に期待します。冒頭の休部の理由がぶっ飛んでいて好きですし、その上であの本文展開に持ってくる作者の勇気をひどく買います。
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| 佐藤竜雄 |
電撃小説大賞としては珍しいスポーツもの。小学生をコーチすることになった主人公は高校生ということだが、プレイヤーとしてのメンタルはかなり年上のレベルではないかと。これをお話を成立させるための方便と割り切るか、納得いかないかと思うかで作品の印象はずいぶん変わる。そこら辺りを除けば、試合の臨場感もあるし、意外な選手の起用法など、ちゃんとスポーツをしていてよかった。
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| 豊島雅郎 |
「小学生の女子バスケットボール部」 って、若干無理がありませんか?(笑)しかしながら、その無理矢理な設定がこの作品のチャームポイントでありオリジナリティであろうかと。今作では話のディテールに 「既視感」 が透けて見えてしまったのが残念であったが、次の作品を読んでみたいと思わせる何かがある、今後に期待したい才能である。
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| 鈴木一智 (第2編集部 部長・統括編集長) |
簡潔な文章表現と徒に捻っていないストレートなストーリーライン。直球ながら気持ち良いテンポで読ませる作品です。試合のシーンもマニアックになり過ぎず、“予定調和上等!” と言わんばかりのエンディングも痛快。ギャルゲー的な要素を含みながらも必要以上にその方向へ倒していないのも個人的に高評価でした。今どきの執筆センスを持っている方なので、スポーツもの以外にもトライしていただきたい。
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